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<当課題は2014年3月末で終了致しました。>



関係各位


最先端研究開発支援プログラム(FIRST) 岡野栄之課題
「心を生み出す神経基盤の遺伝学的解析の戦略的展開」の終了にあたりご挨拶申し上げます。

本プロジェクトは、ヒトと同じ霊長類であるマーモセットの遺伝子改変技術開発を中心に、 脳の構造や機能を解明し「人の心」を生み出すメカニズムを明らかにすることをめざし2010年にスタートしました。

2014年3月のプロジェクト終了までに、
・MRIによる多次元的マーモセット脳アトラスを作成
・マーモセットに特異的な大脳皮質での遺伝子発現をマウスデータとの比較により確認
・アルツハイマー病モデル・トランスジェニックマーモセットを作成し、 国内製薬企業と共同研究

など、ヒトの精神疾患の治療研究につながる多くの成果を産み出しました。また、国内・国際学会等で若手研究者の活躍機会を積極的に与え論文も多数執筆するなど次世代の研究者を育成してきました。

本プロジェクトをこれまで支援いただきました関係機関、 関係者、温かく見守っていただいた多くの皆様に、プロジェクトの成功をご報告すると共に厚く御礼申し上げます。

本プロジェクト実施中に、脳科学研究には世界から大きな注目が集まりました。2013年にEUではヒューマン・ブレイン・プロジェクト、米国でもブレイン・イニシアチブが開始され、 日本も2014年度から「革新的技術による脳機能ネットワーク全容解明プロジェクト」をスタートする予定です。

マーモセットの脳構造・機能マップの作成、遺伝子改変技術を中核とする日本のプロジェクトに、わたしたちの成果が研究基盤として活かされ、社会に大きな成果をもたらすことを願ってやみません。

今後も、脳科学研究に一層のご支援をいただけますよう、よろしくお願いいたします。




【FIRST岡野栄之課題「心を生み出す神経基盤の遺伝学的解析の戦略的展開」
研究支援担当機関 独立行政法人 理化学研究所】