理化学研究所脳科学総合研究センター(理研BSI)Brain Science Institute



MITとの連携研究開始、利根川進博士がディレクターに就任

 この2年間にわたり、理研BSIと米国マサチューセッツ工科大学(MIT)との間で、双方の有する脳科学とその基盤を形成する研究開発のポテンシャルを活かした連携研究を行い、脳科学の進歩に寄与することとして、共同シンポジウムや相互の協議を進めてきました。その結果、両者間で昨秋基本合意に達し、MITに連携研究センターを設けましたが、今後その内容の充実に努めていきます。

 去る1月18日には C. M. Vest MIT総長が理研を訪問され、本連携研究の本格的な実施とその発展について改めて両機関の首脳間で確認しました。具体的には,MITキャンパスに「RIKEN-MIT脳科学研究センター」が設けられ、そのディレクター(BSIのグループディレクター格)には、MIT教授との兼務で利根川進博士が就任しました。


 利根川進教授

 C.M. Vest総長(左奥から2番目)の来所
 同センターでは、現在、シナプス形成過程(Prin-cipal Investigator: Dr. Guosong Liu)、注意制御神経機構(Dr. Earl Miller)、条件的遺伝子操作(Dr. Susumu To-negawa)、強化情動機能(Dr. Matthew Wilson)の4つの研究テーマに着手しています。今後、理研からもMIT教授兼務となる研究責任者を派遣し、研究体制の強化を図る予定です。その他に、理研から多くの研究員の派遣、MIT研究者の受け入れ、共同セミナーの開催等、相互交流を進めていきます。

 本研究は、当面5年間を予定しており、研究の進展に応じて双方の合意の下に延長が可能となっています。


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