理化学研究所脳科学総合研究センター(理研BSI)理研BSIニュース No.1(1998年8月号)



ご挨拶
理化学研究所理事長 小林俊一 

 理化学研究所は1917年(大正6年)に財団法人として創設され、その後株式会社の時代を経て、1958年(昭和33年)に科学技術庁傘下の特殊法人として新発足してから、今年で40周年という記念すべき年を迎えました。

 創設以来、常に時代の数歩先を見、新しい試みに果敢にチャレンジするという理研の活動は物理、化学、工学、生物学、医科学といった多分野の研究領域において、多くの業績を生み出しています。


 理研の自由な発想と常に新しいものに挑戦する姿勢は新しい組織づくりにも活かされ、昨年10月には脳科学総合研究センター(BSI)が発足しました。BSIは明確な戦略目標を持ち、それを達成するための高度な研究能力、かつ高度な技術開発力、情報機能を同時に持ちあわせることで、我が国のみならず、グローバルな脳科学研究の一大中心拠点として機能するように努めていきたいと考えています。

 脳は科学に残された最大のフロンティアの一つであり、また来たる21世紀は脳科学の時代とも言われ、人類が追い求めてきた大きな「夢」に向けて、今まさに扉を開こうとしているところです。BSIの発足は、今後の理研ひいては我が国の科学技術の一つの方向性を示す、いわば試金石としての役割を担いつつ、未来に続く道を歩み始めたものと確信しています。

 我が国の社会経済は現在、厳しい状況に立ち至っていますが、今後これを解決していく鍵を握っているのが科学技術です。理研はこのような環境の中でBSIをはじめとするいくつかの新たな事業に取り組んでおり、とりわけ大きな変化の先駆けとなるBSIには、内外からの期待は大きなものがあります。

 今後とも、皆さまからのご理解とご協力をいただきながら、一層、研究に力を入れ、社会的な貢献を果たしていきたいと考えております。

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