理化学研究所脳科学総合研究センター(理研BSI)理研BSIニュース No.1(1998年8月号)



伊藤正男

BSIが目指すもの
脳科学総合研究センター所長 伊藤正男 

 昨年10月の開所以来、理研脳科学総合研究センター(BSI)の整備は着々と進み、新しい中央棟の建物も日々その姿を現しつつあります。BSIの実現にいたる経過を振り返り、改めて深い感慨を覚えます。
 このような大掛かりな研究センターが発足することができたのは、脳科学分野の重要性についての政府ならびに理化学研究所当局の深い理解と、その発展に対する我が国社会の大きな期待によるものです。
今後BSIが順調に発展し、目覚ましい活動を展開することを心から願います。

 BSIは脳科学分野のセンター・オブ・エクセレンスとして世界の先端を行く目覚ましい成果をあげることを目指します。脳を知る、守る、創るの3分野をカバーし、3分野間の学際的な協力を重視します。高い研究活性の維持に不可欠とされる研究者人口のクリティカルマスを維持し、その中で若手研究者の自由な発想を重んじ、人的流動性を保つよう最大限に努力します。国際性に開かれた研究センターとして、多くの外国人研究者を吸引する魅力ある研究環境を整えます。テクニカルスタッフの重要性を認識し、その技術水準の維持に努め、研究を容易にするようインフラを整備します。

 このような研究環境の整備を強力に進めるため、いくつかの特別な計画があります。第一に、科学的発見と表裏一体となる技術革新のため、先端技術開発センターが設けられました。ここでは新技術の創出を行うとともに、これを中心としてBSI全体の技術水準の向上を図ります。また情報センターを設け、出版、会合などの情報の流通を促すとともに、その企画をします。さらに、将来重要性を増すと思われる脳科学のデータベースの作成や管理の場として活用します。

 国内および国外の諸研究機関と密接に協力し、学際的、国際的な脳科学の広いネットワークの中の際立った大きな節点として世界に認められるよう努力します。世界のどこからでもBSIに着任した研究者が、誰でもその翌日から研究に着手できるような研究環境の実現を目指します。また、脳科学の知識を社会に広め、研究により得られる新しい成果を急速に社会に還元するよう努めます。BSIが大きく発展して所期の成果を挙げるため、社会の大きな持続的な支援が必要です。
我が国各界の強力なご支援をお願いします。

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