理化学研究所脳科学総合研究センター(理研BSI)Brain Science Institute



BSIにおける評価ー脳型情報システム研究グループについて実施

 2月24日(水)〜26日(金)に上記研究グループ(甘利俊一グループディレクター)の評価がBSIにおいて行われました。

 BSIでは,毎年アドバイザリーカウンシルにより研究センター全体の総合的評価を実施するとともに、各研究グループは発足5年目に外部の世界的に有力な専門家による評価を受けます。

 脳型情報システム研究グループは、同じ理研の制度としてあるフロンティア研究システムの下で発足し、昨年10月に4年が経過したことから、BSIでは初めての研究レビュー委員会による評価として行なわれました。


 研究レビュー委員会の会議風景
 研究レビュー委員会はArbib南カリフォルニア大学教授を委員長とし、Shimon Ullman 教授(ワイツマン研究所)、Werner von Seelen 教授(ルール大学)、Tomaso Poggio 教授(マサチューセッツ工科大学)、Michael P. Stryker 教授(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)、Klaus Obermayer 教授(ベルリン工科大学)、川人光男博士(ATR人間情報通信研究所 )、 臼井支朗教授(豊橋技術科学大学)、下條信輔教授(カリフォルニア工科大学)の9名により構成されました。

 第1日は、BSIの状況把握と評価の進め方の予備検討に充てられました。実質的に第1日目となる2月25日(木)には、小林理研理事長の御挨拶のあと、研究グループ全体及び3研究チームの専門的報告、研究現場での調査と討議、チームリーダーとの面談などが実施されました。最終日には、レビュー委員のみによる討議と報告書の作成が行われ、午後、評価レポートが所長に手渡されました。

 評価が、厳正かつ建設的で、国際水準のものであり、また、本件が今後のBSIにおけるレビューのモデルともなるよう委員会に依頼したことも相まって、1ヵ月前に行った事前のメイルレビューも含め、極めて熱気のこもったものとなりました。

 その結果、同研究グループの3つの研究チーム(テーマ)は、いずれもが研究計画、手法、成果等の面において、良好であり更に今後5年間の研究の発展的実施は妥当であるとの結論を得ました。


 研究レビュー報告書がArbib委員長より
 伊藤所長に手渡される
 あわせて、今後研究チーム間での連携をより強化すべきこと、理論研究と、それに並行して行う実験研究とのギャップが大きくなりすぎないよう留意すること、研究の一層の活性化のため、研究者に昇進の道(上級研究員)を開くとともに、博士課程在籍者や学生にも研究に参加できる機会を拡大すること、研究グループの強化のための(平均的なグループ編成である4チームまで)1研究チームの増加を検討すべきことなどが指摘されました。また、それぞれの研究チームの具体的方向性や「創る領域」の研究グループの拡大についても示唆されました。

 加えて、研究レビュー委員会の運営に関することとして、全般的な研究現場視察より、中軸となっている若手研究者との討論が十分行えるようにすること等の意見も述べられました。


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