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小児欠神てんかん原因遺伝子候補領域8q24における マウスてんかん遺伝子ヒトホモログの同定
神経遺伝研究チーム |
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遺伝性てんかん原因遺伝子の単離同定および機能解析は、てんかんの発症機序を解明し、更には新しいてんかん診断法、治療法の開発につながる重要な研究です。遺伝性てんかんのなかでも小児欠神てんかんは、てんかん全体の4 ~15%を占め、小児てんかんの20%以上を占める最も発生頻度の高いてんかんの1つです。
今回、神経遺伝研究チーム(山川和弘チームリーダー)は、マウスのてんかん遺伝子として以前報告された jerky 遺伝子に対応するヒトホモログJH8をヒト胎児脳cDNA library より単離し、これが小児欠神てんかんの原因遺伝子が存在すると予想されている染色体領域の1つ8q24に位置することを明らかにしました。
JH8遺伝子は520のアミノ酸残基から成り、jerky 遺伝子との比較においてDNAレベルで77%、アミノ酸レベルで84%の相同性を有します。今後、小児欠神てんかん患者におけるJH8遺伝子の変異の有無を調べることにより、このJH8遺伝子が原因遺伝子である可能性を検討していきます。
なお、この研究はカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)神経学教室との共同研究によるものです。
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Morita, R., Miyazaki, E., Fong, CG., Chen, X-N., Korenberg, JR., Delgado-Escueta, AV., Yamakawa, K.
JH8, a gene highly homologous to the mouse jerky gene, maps to the region for childhood absence epilepsy on 8q24.
Biochem. Biophys. Res. Commun. 248, pp307-314 (1998)
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