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脳型コンピュータの有効性をテストシステムで実証
脳創成デバイス研究チーム |
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脳創成デバイス研究チーム(チームリーダー:市川道教)は、脳機能を実現するコンピュータを開発するためのテストシステムを完成させました。同チームは、このシステムを全長約20cmの模型自動車に搭載して実証テストを行い、高速な画像処理と学習機構によって、多様な曲率を持つコースに対する最適な操舵量の自己獲得を実現しました。
今回の研究では、従来のプログラム駆動情報処理とは異なる新アルゴリズムにより、システムが特定の機能獲得を実現可能であることが実証されました。また、同等の画像処理と走行制御を通常のパソコンで行った場合、演算速度と電力がこのシステムの10倍程度必要であり、ハードウェア的なシステムの優位性が確認されました。
今回開発したシステムは、内部回路を書き換えることができる最新のFPGAを搭載し、研究室で開発したアルゴリズムが並列処理デジタル回路として実現されています。このシステムには画像入力用A/Dコンバーター、加速度センサーなどが装備されており、小型ロボットなどの頭脳としてシステムを容易に使用することが可能です。
今後同チームは、模型ヘリコプターや小動物を模したロボットにシステムを搭載し、創発的行動の実現を含めた総合的な研究を進めることを予定しており、これにより脳の高次機能や学習過程に対する理解が深まることが期待されます。 |
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脳型コンピューター開発用基板を搭載したミニチュアカー
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Yamada, H., Takeuchi, J., Tominaga,T., Ono, H., Kato, T., Aibe, N., Matsumoto, G. and Ichikawa, M.
Developing a Brain-like Computer with a Memory-Based Architecture
The 4th World Multiconference on Systemics, Cybernetics and Informatics SCI 2000, Orlando, Florida (USA), July (2000)
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