理化学研究所脳科学総合研究センター(理研BSI) Brain Science Institute



第3回BSACの開催

BSAC報告書がCuenod委員長より伊藤所長へ手渡される
 4月12日から14日の3日間にわたり、第3回脳科学総合研究センターアドバイザリーカウンシル(BSAC)が開催されました。BSACは内外のトップサイエンティスト19人(委員長はMichel Cuenod前国際HFSP推進機構事務総長)で構成される委員会で、BSIの運営状況などについて調査し、適切な助言や提案をするために設置されています。今回のカウンシルでは、昨年のBSACでなされた提案が迅速かつ効率的に取り入れられていると大変高い評価を受けると同時にいくつかの提案がなされました。その概要は次のとおりです。
● BSIに研究成果を蓄積するとともに、任期終了後の将来について不安を抱いている研究者の状況に配慮して、優秀な研究者のために少数のテニュア(終身雇用)ポジションを設けることが検討されるべきである。
● 動物福祉に関する世界的な関心の高まりを考慮し、BSIは、1)世界最高水準を満たす実験実施要領の策定を前向きに検討すべきである、2)ヒト材料や実験動物を使用した実験を承認するための委員会に外部委員を登用すべきである。
● 大学院生に幅広いトレーニング経験の機会を与えるための革新的な方法を検討すべきである。例えば、BSIの研究者が大学の客員教授となり、そこに在籍している学生がBSIで実験できるようにするのも一案である。
● BSIの特徴である国際性をさらに高めるために、英語に堪能な事務職員を配置することが望まれる。
● 理研内のゲノム科学研究センター、遺伝子多系研究センターと相互に利益を得られるような協力体制の構築のための努力を継続すべきである。
● BSI独自のバイオインフォマティックスを構築するべきであるというBSI研究者の考え方には賛成である。
● 外国人研究者の子弟の教育問題や配偶者の雇用、カルチャーギャップ問題などに対応するための生活支援策を講じる必要がある。
中曽根科学技術庁長官のBSIご視察
大臣ご訪問の様子。左から小林理研理事長、中曽根大臣、伊藤所長

 5月25日、中曽根弘文科学技術庁長官が理化学研究所ご視察の一環としてBSIをご訪問されました。伊藤所長より BSI の概要説明と fMRI を用いた研究が紹介され、最先端の機器を用いた脳画像処理システムについて質疑応答が行われました。引き続き、神経蛋白制御研究チームの研究概要と最新の研究成果をお聞きになり、アルツハイマー病克服の可能性をめぐり、西道チームリーダーと熱のこもった討論が行われました。  最後に、板倉グループディレクターの案内で、日本でも有数の規模を誇る BSI の動物施設をご視察されました。今回のご視察は、中曽根長官の脳科学研究への興味と期待の大きさを実感できる内容となりました。
御子柴グループディレクターがカレッジ・ド・フランスのメダル受賞

 御子柴克彦グループディレクター(発生・分化研究グループ)はカレッジ・ド・フランスにて講演を行い、5月16日、カレッジ・ド・フランスのメダルを受賞しました。カレッジ・ド・フランスはフランソワーズ一世により1530年に科学の振興を目的に設立された大変格式のあるフランスの大学機関です。今回の受賞は、御子柴グループディレクターの細胞機能の鍵となる分子であるIP3レセプターとCaチャネルの研究が評価されたことによるものです。
BSI3周年記念国際シンポジウム開催のお知らせ


 BSI は1997年10月の発足以来、今年10月で3周年を迎えます。これを記念して BSI の研究者はもちろん、世界各国の脳科学研究の最先端で活躍する科学者をお招きして、「21世紀・飛躍する脳科学」と題した記念シンポジウムを開催します。シンポジウムの参加申し込み方法や詳細プログラムにつきましては、追って BSI のホームページ(http://www.brain.riken.go.jp)にてご案内します。多数の方々のご来場をお待ちしています。

●一般参加者向けシンポジウム
  日 時:11月30日(木)13時~18時
  場 所:ヤクルトホール(新橋)
  参加費:無料
  使用言語: 日本語/英語(同時通訳システムあり)
●専門家向けシンポジウム
  日 時:12月1日(金)10時~16時
  場 所:理研大河内ホール(和光市)
 
参加費:無料 使用言語:英 語


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