理化学研究所脳科学総合研究センター(理研BSI) 理研BSIニュース No.15(2002年3月号)



脳科学総合研究センター研究倫理委員会の開催
 ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針が昨年度3月に施行されました。これに基づき外部委員を含む研究倫理委員会を設置し、昨年9月12日に第1回委員会を開催しました。委員長には、三菱化学生命科学研究所の永井克孝所長が選出されました。3件の研究計画が審議され、所長はいずれも条件付きの承認が適当との助言を受けました。その後も2回の委員会を開催いたしました。引き続き、倫理指針に沿った適切な研究を推進してまいります。なお、議事録等は理研のホームページ(http://www.riken.go.jp/index_j.html)にて公開しております。
尾身科学技術政策担当大臣、BSIご視察
 昨年10月31日、尾身幸次科学技術政策担当大臣は理研ご視察の一環としてBSIをご訪問されました。伊藤正男所長からの概要説明の後、研究現場を巡られ、それぞれ熱のこもった質疑応答がなされました。
第2回RIKEN-MIT脳科学研究センターシンポジウム
 昨年11月18日〜20日の3日間にわたり、マサチューセッツ工科大学(MIT)に置かれるRIKEN-MIT脳科学研究センターにおいて、第2回RIKEN-MIT Neuroscience symposiumが開催されました。ノーベル賞受賞者のBert Sakmann博士の基調講演をはじめ、内外から招かれた18名(うちRIKEN-MIT脳科学研究センターから利根川 進センター長ほか3名、BSIから伊藤正男所長ほか3名)の講演者によって最先端の研究成果が発表されました。
 また、シンポジウム会場の外ではポスターセッションが催されるなど、さらなる人的交流と緊密な連携研究への足掛かりが得られました。
第2回RIKEN-MIT脳科学研究センターシンポジウム
 昨年11月18日〜20日の3日間にわたり、マサチューセッツ工科大学(MIT)に置かれるRIKEN-MIT脳科学研究センターにおいて、第2回RIKEN-MIT Neuroscience symposiumが開催されました。ノーベル賞受賞者のBert Sakmann博士の基調講演をはじめ、内外から招かれた18名(うちRIKEN-MIT脳科学研究センターから利根川 進センター長ほか3名、BSIから伊藤正男所長ほか3名)の講演者によって最先端の研究成果が発表されました。
 また、シンポジウム会場の外ではポスターセッションが催されるなど、さらなる人的交流と緊密な連携研究への足掛かりが得られました。
日・韓・中ジョイントワークショップの開催
 昨年11月20日〜23日に、「神経生物学と神経情報学」と題した日韓中三国のワークショップが風光明媚の地、中国の杭州で開催されました。本ワークショップは、韓国が「脳科学振興法」にもとづく国家プロジェクトを開始したのを機に、日本と韓国の間で脳科学の分野で最先端の学術交流・協力を行うために始まったもので、日本側はBSIが主催しています。
 第一回は理研で、第二回は韓国慶州で開催され、今回から中国を加えることが決まりました。このワークショップは「知る」、「守る」、「創る」の三領域を含む幅広いもので、アジア諸国の脳の学術交流の核になっています。参加者には、米国やヨーロッパの研究者も含まれ、各国の研究状況の紹介と共に研究内容に対して活発な討議が行われました。
 次回は2002年秋に、理研で開催することを予定しています。
認知脳科学研究グループ
研究レビュー委員会の開催
  昨年11月27〜29日の3日間にわたり、認知脳科学研究グループ(田中啓治グループディレクター、所属4チーム)の研究レビュー(評価)委員会が開催されました。
 BSIのレビューは、研究グループ発足5年目に所属各チームのこれまでの研究の成果や進捗状況、研究手法、チームおよびグループ全体の方向性について国内外の当該分野の専門家が評価するもので、その結果は当該チーム、所属グループの次期研究計画策定等に反映されます。
 今回の委員会は、Prof. Charles Gilbert(米ロックフェラー大学)を委員長とする12人の委員によって構成され、その報告書では、グループ全体として以下に示す評価(概要)がなされました。
・本グループは、光計測、fMRIおよびMEGを含めた機能イメージング技術、麻酔および覚醒状態のサルを用いた電気生理学的研究、一連の近代的解剖学的手法を組み合わせた、境界領域的なアプローチを構築することにより、傑出した成果をあげ、神経システム研究分野での突出したグループのひとつとなった。次期5年におけるグループの継続を強く支持する。
・本グループの最大の強みは、神経システム研究分野における最先端技術のすべてを用いて、特定の神経科学の問題に境界領域的なアプローチができることで、これができる研究機関は世界にほとんどない。構成チームはこの強みを認識し、fMRIとMEG解析の比較、光計測法と解剖学的結合研究法を組み合わせた研究などチーム間の連携をすでに始めている。潜在能力がより十分に活かされるよう、総合的アプローチをさらに進めるべきである。
・若い研究者がリスクを伴う新しい研究テーマを追求していけるだけの、十分な期間を与えられることを提言する。これは、若手研究者のキャリア形成の目的のみならず、研究テーマの継続のために役立つ。また、BSIが能力のある研究者を惹き付ける研究所であるために、シニア研究者にテニュアもしくはテニュアに匹敵するポジションを設置するべきである。



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