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脳内の アミロイド分解系路を解明
神経蛋白制御研究チーム |
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神経蛋白制御研究チーム(チームリーダー:西道隆臣)は、脳の老化研究において重要な蛋白質である アミロイドの研究にラジオアイソトープを利用した新しい実験系を用い、脳内で アミロイドがどのように分解されるかを明らかにしました。
アルツハイマー病に至る脳の老化において、 アミロイドが蓄積することが根本的な原因であると考えられています。この アミロイドは、「生活ゴミ」とも呼べるもので、正常脳においても定常的に合成され、分解されています。合成過程については、この10年ほどの間にかなり理解が進みましたが、分解過程は全くといっていいほど不明でした。
本研究では、中性エンドペプチターゼという蛋白質分解酵素が重要な役割を担っており、その作用を抑制すると、 アミロイドが蓄積することが明らかになりました。脳の老化機構を解明する鍵となる一方で、分解過程を操作することによって脳老化を制御し、痴呆症を予防・治療する道の開かれる可能性が期待されます。
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アミロイドペプチドの分解系路
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Iwata, N., Tsubuki, S., Takaki, Y., Watanabe, K., Sekiguchi, M., Hosoki, E., Kawashima-Morishima,
M., Jun Lee, H., Hama, E., Sekine-Aizawa, Y., Saido, T. C. Identification of the
major Aβ1-42-degrading catabolic pathway in brain parenchyma: Suppression leads
to biochemical and pathological deposition Nature Medicine, Vol. 6, No. 2, pp143-150,
February (2000)
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