将棋の棋士は、長年にわたり将棋に特化した思考の修練を重ねており、指し手の予測、選択、あるいは長考とその中での一瞬の直観やひらめきに見られる独特の思考の過程には、脳の思考の仕組みの謎を解く重要な鍵が隠されていると考えられます。
本プロジェクトでは、将棋棋士の対局中の直観的な状況判断や、指し手の決定過程などにかかわる脳の神経回路の情報処理メカニズムを解明し、人間に特有の直観思考の仕組みを明らかにします。本プロジェクトは、具体的には、以下の3つの研究チームにより、将棋課題の開発を行い、機能的磁気共鳴画像測定(fMRI)、脳波測定による脳活動の解析を行い、プロ棋士とアマチュア棋士の脳活動の比較研究を行っています。
将棋の課題中の脳波測定から、神経活動の速い変化を検出して直観のしくみに迫ります。 | fMRIを用いて、将棋棋士の脳活動を非侵襲的に記録する実験を行っています。 | 当研究室では小脳の研究を行っています。本プロジェクトでは運動制御と思考の共通性について調べています。 |